ウェブ進化論を読んで大学経営について考えてみる

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
ウェブ進化論
遅まきながら、読んでみた。
私自身が考えさせられたのは

インターネットによって、小さなニーズを小さなコストで広い世界からかき集めることが出来るようになった。
今までは商売にならなかったようなマイナーな商売が商売として成り立つ余地が出てきたと。
これが「ロングテール」。

ブログを通じて表現者が爆発的に増えると同時に、その評価の高さを自動的に集約するシステムも飛躍的に発達し(その頂点のひとつがGoogle)、爆発的に増えた玉石の中から玉を取り出すことも出来るようになったこと。

で、思ったこと。

じゃ、そんな時代に、うちの短大のような、小さな職場で出来ることはなにか。と。


結局のところ

  • 教育をきちんとする
  • そこにいる教職員や地域の特性を生かして他では出来ないことをきっちりする。

ということではなかろうか。

しっかりした入試広報が大切な時代は当分続くだろうが、ネットを通じて卒業生の活躍状況などを収集することもますます簡単になっていくだろうし、小さなブログを通じた卒業生や在学生の声などを通じて大学の質が評価される割合はどんどん高まっていくだろう。
GoogleAPIなど使えば、そういったものを自動的に集約して大学をランキング付けするサイトを構築することもすでに難しいことではなさそうだ。


ネットの「あちら側」が発達する社会は、現実から遠いものを実現するように見えて、実はネットの「こちら側」のさらにこちら側、つまりネットの外の現実がすぐさま評価される社会であって、逆にネットだけでは得られないものの価値がますます高まる社会なのではないだろうか。




「国際」「情報」などの流行のキーワードに飛びついて人集めをする時代は2度と来ないのかも知れない。
##来てほしくもないしね。